「動物性たんぱく質」は悪なのか? #97
こんにちは!
「カラダをより良く変える」トレーナーの山本正平です。
先日、情報通のお義姉さんからこんな話を聞きました。
記事の内容によると、庄司智春さんは新形コロナ感染後に
「『血栓ができやすい』と言われて、食事も動物性タンパク質はとってない。プロテインをソイ(大豆)に変えてみたり」
と、食生活を変えているようなのです。
誰に言われたのかは分かりませんが、、
ちょっと「??????」という内容に耳を疑ってしまいました。
「動物性たんぱく質がカラダに良くない」
と聞くと、何かそれっぽいじゃないですか?
どこか「植物性の方がカラダに良い」イメージがありますよね?
果たして、それは本当なのでしょうか?
少々長くなりますが、掘り下げて解説してみたいと思います。お時間のある人はお付き合いください!
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▼そもそも違いはあるのか?
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「動物性たんぱく質」「植物性たんぱく質」と分けて語られることが多いですが、そもそも違いがあるのでしょうか?
まず、知ってほしいのが栄養学的にみると「たんぱく質」という栄養素は「一つしかなくて」、動物性、植物性という分類はありません。
動物性は「Aから」、植物性は「Bから」という感じで、違うものから作られているのではなくて、両者ともに「同じもの」で構成されています。
そのため「たんぱく質そのもの」に違いはなくて「動物性も植物性もどちも同じ」と言うことになります。
では、一体何が違うのでしょうか?
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▼【違い①】 質(アミノ酸スコア)
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違いは2つある思っていて、その一つが「質」です。
たんぱく質の「質」をあらわす指標として「アミノ酸スコア」というものがあります。
「アミノ酸スコア100」が「一番質の良いたんぱく質」で、スコアが下がればたんぱく質の質も下がります。
動物性たんぱく質(肉や魚、卵)は、基本的に全てアミノ酸スコアが100で、非常に質の良いたんぱく質と言えます。
では、植物性たんぱく質はどうでしょうか?
上記の図で見ると「豆腐93、枝豆92、大豆86」など、アミノ酸スコア100と言うものはなくて、動物性に比べると「やや質が劣る」印象です。
このことから、たんぱく質の質は、植物性よりも動物性の方が優秀と言えます。
それでも、動物性たんぱく質はカラダに良くないのでしょうか?
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▼【違い②】 その他に含まれるもの
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ここまでの話だと「たんぱく質そのもの」は、動物性も植物性も同じで、尚且つ、質は動物性の方が優秀、と言うことだったと思います。
では、他の違いが何かといえば「たんぱく質以外に含まれるもの」です。
肉や魚には、たんぱく質だけが含まれているわけではなくて「脂質やビタミン、ミネラル」なども含まれていますよね。
動物性と植物性の大きな違いはこの部分で、特に違うのが「脂質の量と種類」です。
上図を見ると、100gあたりの「脂質量」は
✅動物性が42g
✅植物性は23g
と、動物性の方が多く含まれていることが分かります。
また、その種類も、動物性には一般的にカラダに悪いと言われる「飽和脂肪酸」が多く含まれていますが、その反面、植物性には少ないことが分かります。
その他で言うと、カラダに有効に働く「食物繊維」の量が違っていて
✅動物性が0g
✅植物性が17g
と、植物性の方が優勢であることが分かりますね。
その他、大豆には「大豆イソフラボン」などの有効成分が含まれていることも特徴だと思います。
この辺りが、動物性と植物性の違いと言えそうです。
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▼まとめると、、
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ここまでの話をまとめると
✅たんぱく質は「動物性」と「植物性」で変わりはない
✅その他に含まれいる成分が違う
✅動物性には脂質が多い
✅植物性には食物繊維など、カラダに有効に働く成分が含まれている
こんな感じになりますね。
長々とお話しましたが、僕が言いたいことは
冒頭の記事で、庄司智春さんが「血栓が出来やすいからと動物性たんぱく質を摂ってない」と言ってましたが、、
もし血栓が出来やすいとすれば、それは「動物性たんぱく質」のせいではなく、「動物性脂質」のせいだと言うことです。(適度に摂る分には全く問題ないけど、、)
また、「プロテインをソイ(大豆)に変えた」とありますが、そもそもプロテインには動物性脂質はほとんど含まれていないので、ソイ(大豆)に変える必要はなかったと言えます。
もちろん、ソイプロテインには「たんぱく質以外に含まれる有効成分」によって、カラダにプラスになることが分かっているので、変えても全く問題ないのですが、、(むしろ良いかも)
どこか「動物性は悪」と言ったイメージを持っている人が多いじゃないですか?
全くそんなことはないので、「動物性たんぱく質」や「ホエイプロテイン」の名誉のために、長々と解説をしてみた次第です。
どうか、動物性たんぱく質を嫌わないでくださいね。案外、いい奴です。
たぶん、動物性脂質の「摂りすぎ」はカラダに良くないので、適度にすることをおススメします。出来るだけ脂の少ない部位を食べるようにすると良いでしょう。
何事も「適量、適度」が大切だと言うことです!
では、またー!
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